
消防士になりたい、消防の仕事に興味があるけれど…

勤務中に食事当番があるって本当?

どんなメニューを作るの?

料理を覚えた方がいいかな?

料理したことないんだよね…
と想いや悩みを巡らせているのではないでしょうか?
この記事では、これらの想いや悩みを
『東京消防庁もとレスキュー隊長』の『バリー』が今までの経験から解説・アドバイスします。
最後まで読んでいただけたら、食事当番のことがざっくり分かると思います。
ちなみに私は、

消防士は「やりがい」があって最高!
プライベートも充実させてくれて感謝!
って想っている幸せものです。
消防士になりたい、興味がある方にとって、この記事が消防の世界に足を踏み入れる『きっかけ』になってもらえると嬉しいです。

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食事当番
この記事は、東京消防庁の話になります。
消防士の勤務は朝8時30分から24時間なので、勤務中に昼食⇒夕食⇒朝食があります。
消防署での食事は、基本的に自分たちで用意します。
理由は、消防士は体が資本なので、作りたてで栄養価の高い食事をして、災害出場に備えるためです。
昼食は、自宅から持参するか、出勤時にコンビニで買ってきます。
夕食と朝食は、食事当番が作ることになります。

食事当番のことを「食当(しょくとう)」って呼んでますよ。
《食当のメンバー構成》
隊員たちが食当班のメンバーです。
隊員たちの階級は「消防士」「消防副士長」「消防士長」です。
消防署は、1日で24時間勤務をする人が25名程度いるので、食当の人数は1つの班で3名程度です。
この班が5班ほどありますので、月に2回程度、食当が回ってきます。
出張所は、24時間勤務をする人が12名程度いるので、食当は1人でするところがほとんどです。
出張所は、隊員が7名程度いますので、月に1.2回、食当が回ってきます。

出張所とは、消防署を小さい規模にしたものです。
だいたいポンプ車2台、救急車1台で災害に備えています。
夕食メニュー
気になるメニューですが…
定食屋さんみたいにバランスの取れた食事を作ります。
主菜は、肉や魚を焼いたり、煮込んだり、揚げたり…
副菜は、野菜やキノコを炒めたり、煮込んだり、サラダにしたり…
主食は、ご飯が基本。パン料理はなかなか作りません。
あと味噌汁といった具合です。

私が初めて食当をした時に作ったメニューは、とんかつ定食です。
とんかつ、キャベツ千切り、ポテトサラダ、味噌汁を作りました。
消防士になってから初めて実家に戻った時、このメニューを両親に作りました。
大変喜んでくれました!
朝食メニュー
うどんが基本です。
仲間の間では「消防うどん」と呼んでいます。
具材が豊富で肉、きのこ、野菜が入っています。
味付けは、
白だしにしたり…かつおだしにしたり…
夏になると冷やしうどんにしたりしますよ。

味付けは食当班のカラーがでます。
どの味付けも、「うどん屋さんかっ!」と思うくらい美味しいです。
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食当はコミュニケーションの場
今まで料理をしたことがなくて、心配している人もいるでしょう。
ただ、心配はありません。
包丁さばきも…野菜の切り方も…味付けの仕方も…
全て先輩が教えてくれます。
私も料理初心者だったため、全て教わりました。

先輩が「キャベツの千切りができるようになったら、食当メンバーとして一人前だ!」と言ったので、千切りができるよう練習したものです。
食当に慣れてくると、会話が弾みます。
先輩が訓練や災害現場で失敗した、成功した話…
プライベートの趣味の話…家族の話…恋人の話…
本当に楽しい思い出しかありません。

食当メンバーとは、仲良くなります。
意外にも、この仲の良さが訓練や災害現場にも活きてきます。
普段からコミュニケーションをとっていると様々な場面で連携が取りやすくなるのです。
料理が趣味
私は、料理が趣味です。
若い頃は、消防署で作る食事は、仕事の一環だからと割り切って作っていた時もありました。
ただ、プライベートで家族に料理を振る舞うと大変喜んでくれます。
仕事で身に付けた料理の腕をプライベートで活かすことができて、とても嬉しいのです。
あと、料理は消防士の仕事にとても似ていると思っています。
災害現場では、人を助けるために様々な道具を使います。
その道具は消防車に積んでいて、いつでも直ぐに取り出せるようにしています。
災害現場に着いて、サッと車から出して、サッと使うといった感じです。
無駄がありません。
更に道具がしっかり使えるよう、点検⇒訓練⇒整備を怠りません。
この点検⇒訓練⇒整備を繰り返しているうちに「人を助けるための技術」も身に付いてきます。
その技術を活かして、災害現場でスムーズに人を助けられたときの喜びは格別です。
料理にも当てはまります。
料理は道具を効率的に使うことが大切だと思っています。
包丁、まな板、鍋、フライパン、菜箸、トング、お玉…
それぞれの道具がどこに収納されてあって、どう取り出して、どう使うか…
味付けも…
もう少し砂糖を足した方がいいか…塩を減らした方がいいか…みりんで深みをだすか…
なかなか奥が深くておもしろいのです。
さらに家族に作った料理を「おいしい!」と言ってもらえると嬉しいし、更に研究心が沸きます。
やはり消防士の仕事に似ているのです。

私と同じように料理を趣味にしている人は多いですよ!
まとめ
東京消防庁の場合、消防士の勤務は、8時30分から24時間になるため昼食、夕食、朝食があります。
昼食は、各自が持参します。
夕食と朝食は、食当班が作ることになります。
メニューは…
夕食は、定食メニューのように栄養バランスがとれているもの。
朝食は、うどんが基本です。
料理を作ったことがなくて心配している人もいると思いますが心配はいりません。
先輩たちが全て教えてくれます。

食当は、料理の腕が磨かれることもいいですが、仲間と会話ができるのも魅力の一つです。
ぜひぜひ消防の世界に!
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